当科の診療する主な病気

息切れ(呼吸困難感/呼吸苦)

③ ​息切れの原因はどんな病気が多いの?
前のページで説明した胸部レントゲンや心電図検査で肺が悪いのか、心臓が悪いのかを評価します。当院では循環器科もありますので、心臓が悪い場合にはすぐに、循環器科にご紹介いたします。
胸部レントゲン/CT、心電図検査から様々な情報が得られます。当院へ息切れで受診される方の主な病気を挙げると以下のような病気があります。
※下線のある病気はクリックすると詳細な解説ページにジャンプします。

●急性な症状の息切れ

①気胸:肺を包んでいる膜(胸膜)に穴が開いてしまい,そこから肺の外側に空気が漏れ出て,肺が縮んでいる状態です。軽症であっても、重症化することがあり、当院での管理は難しいので、呼吸器内科または呼吸器外科の専門医のいる総合病院へ全例ご紹介いたします。

心不全:心臓のポンプ機能が悪くなり、ちゃんと働かなくなった状態です。当院では心房細動などの不整脈からくる心不全が多いです。胸痛を伴っていると心筋梗塞のこともあります。胸部レントゲンを撮らないと気管支喘息との鑑別が困難なこともあります。

③肺炎:肺炎は、主に細菌やウイルスなどの病原微生物により肺が侵される病気です。胸部レントゲンで浸潤影とよばれる、白い影があれば診断が付きます。治療は抗生剤治療を中心に行います。

気管支喘息発作:主に気管支に炎症が起きて狭くなり、呼吸困難を呈している状態です。詳しくは、病名をクリックして、リンク先を参照してください。

⑤パニック発作:突然理由もなく、動悸やめまい、発汗、窒息感、吐き気、手足の震えといった発作を起こす状態です。ほとんどの方が救急車で救急病院へ搬送されるので、当院では診察する機会がありません。

●慢性な症状の息切れ

COPD/肺気腫:おもに喫煙などによって、肺胞と呼ばれる肺の組織が壊れ、肺にたまった空気を押し出せなくなる病気をいいます。詳しくは、病名をクリックして、リンク先を参照してください。

②間質性肺炎:さまざまな原因から肺胞の外側の壁(肺胞壁/間質)が炎症で厚く硬くなり、肺での酸素の取り込みが困難になる病気です。

気管支喘息:主に気管支に炎症が起きて狭くなり、呼吸困難を呈している状態です。詳しくは、病名をクリックして、リンク先を参照してください。

④気管支拡張症/慢性呼吸器感染症(肺結核・非結核性抗酸菌症・副鼻腔気管支症候群・肺真菌症):慢性的に細菌や真菌(カビ)などが肺内で増殖し、咳や痰などの気管支炎症状からはじまり、ゆっくりと進行して最終的には呼吸不全に至ることがある病気です。

⑤肺がん/悪性腫瘍の肺転移:気管支や肺胞の細胞が何らかの原因でがん化したものです。息切れなどの症状が出たときには、進行していることが多く手術で摘出することが困難な場合が多いです。

⑤貧血:肺や心臓に異常がない場合に、採血検査で診断されます。頻度としては鉄欠乏によるものが多いです。ご年配の方では、胃潰瘍や胃がん、大腸がんなどの消化管出血によることが多く、若い女性ですと重い生理や子宮筋腫、子宮内膜症などが原因となることが多いです。鉄剤で様子をみることもありますが、明らかな消化器疾患や婦人科疾患が疑われる場合には専門医に紹介となります。

​⑥甲状腺などのホルモン異常:甲状腺機能低下症などのホルモン異常でも息切れや呼吸困難などの症状が出ることがあります。

⑥心因性:各種検査で全く異常がない場合、問診などから心因性の呼吸困難と診断されることがります。その場合には心療内科の受診をお勧めしています。
当院へ受診される方の大部分は慢性的な息切れで受診される方が多いです。しかし、息切れ症状が出現し急速に悪化する場合、重篤で緊急を要する病気が隠れていることもあり、そのようなときは、救急病院を受診する必要があるかもしれません。とくに酸素飽和度が低い場合は注意が必要です。当院に来院できないくらいひどい症状のときは、我慢せず救急隊の要請を検討してください。

※当科では、救急車の受け入れは行っておりません。
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