top of page

当科の診療する主な病気

COPD(肺気腫)

③ COPD(肺気腫)はどのように診断するの?
COPDの診断に有用なものとして、胸部レントゲン、胸部CT、呼吸機能検査が有用です。
1.胸部レントゲン:胸部レントゲンでは下の写真のように正常な人と比べ上下に引き伸ばされ、心臓は肺で圧迫され細長く写ります。しかし、肺炎や肺がんと違い、肺の中に明らかな異常陰影があるわけではないので、レントゲンでCOPDと判断することは難しいと言われています。
正常Xp.png
正常な胸部レントゲン    
重度COPDのXp.jpg
重度のCOPDの胸部レントゲン

 2.胸部CT:胸部CTでは肺が破壊されると下の写真のように肺が黒く抜けて写ります。重度になるとその範囲が拡大します。また、HRCTといって、高解像度のモードで肺を見ると、後述する呼吸機能検査で異常が出る前から、肺の破壊を確認することができます。最も診断に有用な検査と言えます。当院ではCT検査ができますので、この検査を受けることができます。

CT正常.jpg
正常な胸部CT
CT軽度.jpg
軽度のCOPDの胸部CT
CT重度.jpg
重度のCOPDの胸部CT

3.呼吸機能検査:呼吸機能検査ではいわゆる肺活量といわれるものを、スパイロメーターという器具を使って測定します。この器具で測定する項目の一つに1秒量(FEV1.0)というものがあります。これは一気に吐き出したときの最初の1秒間に吐き出せる空気の量です。COPDは前にもお話したように息を吐き出すことが困難になる病気です。ですので、COPD患者さんでは、この1秒量と呼ばれる数値が低下します。診断はこの1秒量を一気に吐き出したときの肺活量(努力肺活量)で割り算をし、その値が70%未満となったときに、COPDと診断します。この値は一秒率(FEV1.0%)と呼ばれています。

肺機能イラスト.jpg
bottom of page